日常英会話ができたらカッコいいなぁ~!
でも、そもそも日常英会話ってどれくらいできればいいのだろう?
本記事では、こんな疑問にお答えします。
✓本記事の内容
・日常英会話レベルの定義
・日常英会話取得するにあたってのNG行動
・日常英会話取得に向けた勉強方法
✓本記事の執筆者について
今回、日常英会話レベルを知りたい方向けに、下記のような項目をわかりやすく解説していきます。
- 語彙数・資格別で見た日常英会話レベル
- 日常英会話取得に向けてかかる時間
- 日常英会話取得に向けた効果的なコツ
この記事を読むと、日常英会話レベルが明確になるとともに、学習方法がイメージできるようになります。
筆者の経験と英語が喋れなかった妻の海外駐在経験を踏まえながら解説していきます。
それでは、早速見ていきましょう!!
日常英会話レベルとは?
結論、明確な定義というものは存在しません。
その理由は、人によって日常英会話の定義が変わってくるからです。
例えば、仕事も含めて日常英会話だとする人もいれば、プライベートのみをそうだという人もいます。これについては、読者自身が求めているものを明確化する必要があります。
その上で、次章からは読者が判断しやすいように、3つの観点に分けて説明をしますので、レベル感を把握するのにご活用ください。
ビジネス英会話との違い
日常英会話の学習は、ビジネス英会話よりも難しいです。
なぜならば、求められる語彙数が広域か狭域(専門的)かという違いからです。
私は前職で商社に勤めていましたが、日常英会話をできる人はあまりいなかったという印象です。一方、ビジネス上の英会話は皆さんできていました。それは話すパターンができていたため、会話がずれない限りは特定の語彙を使用するだけでコミュニケーションが取れていたからです。
つまり、日常英会話を身に着けたいのであれば、初めにビジネス英会話(狭域)から身につけ、徐々に語彙数や言い回しを広域化させていくのも一つの手です。
必要な語彙数
最低限の日常英会話を話すためには、およそ3,000語の語彙を取得するべきです。これは、日本の英語教育で中学・高校にて学習する語彙数に相当します。
上記の語彙数と文法ルールを理解していれば、英語圏での意思疎通は問題ありません。
また2021年に、文部科学省は学習指導要領を改訂し、学習する語彙数を増やしました。
その詳細は以下の通りです。
学習する英語語彙数の改訂
(2021年以前)中学校:1,200語程度、高校:1,800語程度
(現在)中学校:1,600~1,800語程度、高校:1,800~2,500語程度
インプットした語彙数を、どれだけアウトプットできるかが日常英会話取得に向けたポイントですね。
資格試験における目安
ここまでは分かったけど、資格で言うとどれくらいなんだろう。
と思われた方も多いと思うので、以下表に纏めました。
資格 | 点数/級(目安) | 点数基準 |
---|---|---|
TOEIC L&R(Listening&Reading) | 470~730点 | TOEIC L&Rの点数基準 |
英語検定 | 準2級~ | 英検の資格基準 |
CEFR | B1~ | CEFRの等級基準 |
認知度が高いのはTOEICや英検ですが、これらは日本で英語力の指標として使われているだけで、点数が取れているからといって日常英会話ができるとは限りません。
従って、日常英会話ができるレベルの証明を得たいのであれば、CEFRの受験を推奨します。気になる方は、表の点数基準から各資格の目安が書かれているリンクをご覧ください。
TOEICや英検は会話できる土俵に立っているのか、そうでないのかを見極める判断材料として使いましょう!
日常英会話レベルを取得するのに知っておきたいこと
ここでは、日常英会話の取得にあたり、知っておいていただきたいことを2つ紹介します。
日常英会話を身につけたいと考えている方は、これから紹介する2点を理解していなければ挫折する可能性があります。
一定の労力が必要ですので、勉強を始める前に整理しましょう。
必要な勉強時間
個人差はありますが、低く見積もっても500時間はかかると考えられます。この時間は、英語話者と簡単な日常英会話ができる状態を指しています。
理由は、3,000語の語彙数や文法の勉強に費やす時間と反復して行うアウトプットまでの流れを行うのに一定時間を要するからです。
駐在帯同前の妻が、TOEICを受けたときの点数が380点程でした。駐在中に現地の英会話スクールに週3回の各回3時間を半年受講後、日常英会話であれば何とかこなせるレベルになりました。
なお、自宅では全く勉強していませんでしたが、プライベートでも英語をアウトプットする機会があったので、これは妥当な結果だと考えます。
つまり、駐在して英語環境に常に身を置く場合を除いて、日本で勉強しようと思うと1年ほどかかります。
取得に向けてかかるコスト
独学であれば教材費の1万円程度、英会話スクールを活用するのであれば月額6千円~1万円程かかります。
量でカバーするのが独学で、質で効率的に英語を学びたい方は英会話スクールと独学の二刀流が適しています。
先述の約500時間という勉強時に対し、どうコスト配分するかは個人の置かれている立場によって違うかと思います。何を選ぶのかは、自分自身の状況を見て選択することをオススメします。
日常英会話取得するにあたってのNG行動
実際に勉強を始める方向けに、絶対にしてほしくない行動を3選紹介します。
なぜならば、これを疎かにすると100%と言っていいほど途中で勉強を投げ出してしまうからです。
日本語に囲まれた環境で、日常英会話を身につけることは本当に難しいです。だからこそ、今から紹介する心構えは必要最低限持った上で勉強に取り組んでください。
やみくもに勉強する
必ず目標・目的を持って英語学習に取り組むべきです。
「なぜ英語を勉強しているのか」という明確な動機付けがされていないと、大半の人は挫折してしまうからです。
趣味を除いて、スポーツにしろ仕事にしろ何か目標を持って取り組んでいるはずです。「次の大会ではレギュラーになる」、または「個人目標数字の達成」など、具体的な目標を定めるからこそ、逆算して何をしなければならないのかが明確になります。
繰り返しになりますが、英語学習も然り、必ず短期や中長期の目標を定めて勉強してください。
中途半端な勉強法はやらない
ただ洋画を見る、Podcastを聞き流すといった行為は絶対NGです。
理由は以下の通りです。
- 分からない単語や表現をスルーしがち
- 難易度がバラバラで、適正かどうか分からない
- 日本語訳に頼ってしまいがち
洋画を見たり、Podcastを聴いたりする勉強自体は悪くありませんが、正しい勉強方法を理解すべきです。
正しい勉強方法を知りたいという方は、下記詳細をチェックしてみてください。初心者の方が今日から始められる勉強方法を紹介しています。
海外留学をする
海外留学をするだけでは、英語は話せるようになりません。
なぜならば、海外にいる方がより自発的なアウトプットを求められるからです。
マンツーマンレッスンを除けば、日本にいようが海外にいようが、講師対多数の生徒で語学勉強をします。従って、インプットを授業で行い、アウトプットを日常生活で意識することが非常に重要です。ここをどれだけ意欲的に取り組むかが分岐点となります。
よくありがちなのが、セブやバンクーバー留学など日本人からも人気の留学先で、受講者が日本人ばかりで全く英語が身に着かなかったというケースです。授業や日常生活を日本人と共に行動してしまい、英語のアウトプットをできなかったというのは、ありがちな留学話です。
ただ、全ての海外留学が悪いわけではないことは強調しておきます。自分自身を律してやり抜く意思があれば、最短ルートとなります。
商社時代、米国イリノイ州に海外留学した同期がいましたが、しっかりと英語漬けの生活を半年送り、ペラペラになって帰国しました。(本人曰く、日本人がいなくて地獄だったそうですが(笑))。
日常英会話取得に向けた勉強方法
日常英会話の習得には、外せない基礎が3つあります。
これらの基礎を疎かにすると、コミュニケーションができなくなるだけでなく、いくら勉強しても会話ができない可能性が生じます。
当たり前のことではありますが、もう一度整理しましょう。
基礎文法や語彙を勉強する
基礎となる中学校で学ぶ文法や単語は、再度勉強すべきです。
その理由は、英語初級者の場合、文法理解や語彙数が少ないと、必ず挫折してしまいます。何らかの形で勉強を進めても、一から十まで分からないとなった場合、そこから学習意欲も削がれますし、効率も下がってしまいます。
そのため、最低でも中学校英語は復習して、勉強に取り組むべきです。筆者は、大部分の日常英会話は中学校の文法レベルでカバーできると考えています。あとは、自分の考えや感情をより適切に表現するために、語彙数が必要になります。
英文法の勉強方法については、過去に以下の記事で紹介していますので、基礎が怪しいと思う方は、ぜひ読んでみてください。
耳に英語を慣れさせる
英語が自然と耳に入ってくる環境を作ることが大切です。
日本人に囲まれていると、普段から英語をリスニングしなければならない環境はありません。従って、以下の手段を用いて、毎日英語を聴く習慣を作ることをおすすめします。
- 洋画やYoutube
- Podcastやオーディオブック
- 洋楽
先述しましたが、中途半端な勉強方法は絶対にやめるべきです。勉強方法が分からなければ、以下の記事も読んでみてください。
勉強の進め方について具体的なイメージが湧くはずです。
アウトプットをする
これを疎かにすると、日常英会話の習得ができない、または非常に時間がかかります。
当然ですが、基礎英語を勉強し、リスニングができても実践で活用できなければ日常のコミュニケーションはできません。
英語教育が盛んにも関わらず、日本人が英語を話せないのはこのアウトプット量が不足しているのが原因だと言われています。
それでは、どのようなアウトプット方法があるのか見てみましょう。
- シャドーイング/オーバーラッピング(無料)
- 日記を書く(無料)
- 英会話スクールに通う(有料)
お金をかけたくないという方は、シャドーイングや日記を書くのが最善の選択です。
逆に、すぐに話せるようになりたいという方は英会話スクールに通うと良いでしょう。
緊急性がない限り、筆者は日記を書くことをおすすめします。書いた文章は必ず声に出して読み上げましょう。
また、文章を書くことで文法構成力を養うことができ、話す際に文法を組み立てる瞬発力が身につきます。
効果的な勉強方法のコツ
前章では基礎となる勉強方法を紹介しましたが、これから紹介する3つを実践することで、より早いペースで日常英会話を身につけることができます。
くどいようですが、英語を話すのに近道はありません。
ただし、策定した計画に対して忠実に実行することで、本来かかる時間を短縮する事は可能です。
筆者も帰国子女ではありますが、はじめて受けたTOEICの結果は散々でした。意気揚々と留学したイギリスでも、授業についていけないどころか、英語でつまずきました。その中で、英語学習を再度やり直したことで、多くの再発見がありました。
その気づきを踏まえて、解説します。
自分でカリキュラムを作成する
自分で学習カリキュラムを作成することで、短期中長期の目標が明確化でき、挫折しにくくなります。
英語初心者の場合、基礎英語から始めてアウトプットまでの道のりは非常に長いですので、カリキュラムがなければおそらくリタイアするでしょう。
従って、各項目(単語・文法・リスニング・発声)を期間で区切りながら振り返りができるようにしておくと良いです。そして、何よりも大切なことは、自分にとって負荷がかからないカリキュラムにすることです。
ポイント
カリキュラム作成時は、明確な数字を用いて作るようにしましょう。
例)中学校単語1800語を毎日30分インプットに充てる、それを3か月間で行う。3か月後に英検3級を受験する。
英語学習を継続する
習慣化できるように無理のない範囲で、毎日英語に触れることが上達への一番の近道となります。
一朝一夕で英語が絶対に身に付くことはありません。
ほとんどの方が、日本に身を置いている限り、基本の勉強方法を続ける以外に日常英会話を身に付ける方法は存在しません。
また、ある程度話せるようになってからも、学習を継続した方が良いです。妻も日本へ帰国後、「あれ、これってなんて言うんだっけ」という状態が多々あります。私も転職後、英語を使う機会が減ってしまい、語彙力が落ちていることを実感しています。
繰り返しになりますが、我々が毎日英語に触れるという習慣こそ、日常英会話を身に付けるまたは維持することができるため、必ず意識してください。
ゴールに囚われすぎない
目標を設定することは大切ですが、理想像を追い求めすぎないことが効率的な勉強法に繋がると考えます。
その理由として、英語を身につけるという目標は、個人の尺度によって変わるからです。
具体的には、例えば洋画を見ていて、あの程度に流暢に話せたらいいなと思ったとします。「あの程度」というのは、定性情報であるため、目指すべき具体的なゴールが明確でない場合があります。
それが進歩が見えずに学習方法を変えたり、諦めたりする原因となり得ます。
ですから、ある程度英語でコミュニケーションが取れるようになってから、分からない箇所に絞って勉強し、改善することが一番大切だと言えます。
まとめ
英語の日常会話レベルについて解説しましたが、結論としては、個々の人で目指すべきレベル感は変わると思います。
自分の立ち位置を見極めた上で、短中長期の目標を設定しながら進めていきましょう。そして、勉強を継続していく過程で、アウトプット方法の確立が最後の関門となると思いますが、時間やコストの観点も含めてよく検討してみてください。
英語学習を習慣化できている方は、日常会話が話せるまであと少しです。楽しみながら取り組んで続けてください!