急遽海外のお客様が来られることになって、すぐにでも使えるフレーズを知りたいな、、、
突如ビジネス英語を使用しなければならない方、将来ビジネス英語を身に着けたいと思っている方向けの記事です。
✓本記事の内容
・ビジネスと日常で使う英語の違い、難易度を解説します。
・ビジネスシーンに応じた英語フレーズを紹介します。
・ビジネス英語取得に関するコツを紹介します。
✓本記事の執筆者について
本記事の内容をベースに、以下ポイントを重点に置き説明させていただきます。
- そもそもビジネス英語って何なのか
- 本場のフォーマルな言い回し
- ビジネス英語取得は日常英会話に比べて簡単?
この記事を読めば、今日からすぐに使えるビジネス英語フレーズが学べます。
筆者の商社時代の経験を踏まえながら、ビジネス英語について紐解いていきます。
ビジネス英語自体そこまで難しい訳ではないので、リラックスして読んでください。
そもそもビジネス英語とは?
ビジネスシーンにおいて、簡略的かつシンプルな英語で表現することが「ビジネス英語」です。
ビジネス英語の持つ役割は、当事者間の齟齬を無くし円滑な取引や業務を遂行するためのツールに過ぎないからです。
要するに、使用する単語数も日常会話と比べ限定的になり、なおかつ丁寧な言い回しが求められるのでそれらを取得できれば一定のコミュニケーションを図ることが可能になります。
本章では、ビジネス英語の基礎と日常英会話との違いを見ながらビジネス英語の定義を明確化します。
ビジネス英語の基礎
ビジネス英語の基礎は中学校3年生までに習う単語と文法、加えてビジネスで使用する言い回しを理解できていればOKです。
これは使用シーンが限られているので、多くのボキャブラリーを求められない背景があります。
ただし、業種によっては専門的な単語が求められることもあるので、その点は自分で学習するしかありません。
筆者の前職においては、Bill of Lading(船荷証券)やLetter of Credit(信用状)といった中学校では学ばない単語は、必要最低限理解しなければなりませんでした。
単語数としては、1600~1800語は最低限取得していると望ましいです。
これは中学校卒業までに勉強する単語数にあたります。
より詳しく知りたい方は、過去執筆した以下記事も参照ください。資格別や転職に有効なビジネスレベルの英語力について詳細に解説しています。
ビジネス英語と日常英会話の違い
大きな違いは、会話内容が限定的なこと。
また日常英会話と比べて論理的かつ丁寧な表現が必要です。
前者は、何度も述べている通り会議、クライアントとの打ち合わせ等使用シーンが想定できるため使用する英語が限られるからです。
後者は、ビジネスにおいて行う行為自体に「目的」があるためです。
もう少しかみ砕くと、クライアントとの打ち合わせで価格交渉をする、チームでプロジェクトを前進させるなど一つ一つのアクションに対して必ずビジネスでは目的を求められます。
それに対して、丁寧な表現なおかつ最短ルートで意思を伝えるという点が日常英会話との大きな違いです。
日系企業では、「目的」が見えづらい会議や業務がまだ残っている所もあるかと思いますが、
英語圏で働く人ほど「目的」意識が高く、御託を並べる前に結論どうなのは非常に強く求められます。
ビジネスシーン別英語
挨拶や電話、会議などシーン別に応じた英語のフレーズを紹介していきます。
あまり聞き慣れない言い回しも中にはあると思うので、この機会にインプットし、いつでも使用できるようにしておきましょう。
それでは、早速見てみましょう。
挨拶編(自己紹介・雑談)
社内や社外含めて、自己紹介や雑談をする機会は必ずあります。初回でたどたどしい状態だと相手も心配してしまいます。
なので本章では、相手が自分に対して好印象を持つ自己紹介、今後の円滑なコミュニケーションに繋げる雑談を紹介致します。
過去の経験で、複数人での初回挨拶にて挨拶が上手か下手で、相手がメインどちらに目を向けて話すのか決まるので重要です!
自己紹介
自己紹介はシンプルかつ、距離を縮められる気の利いた一言を入れると良いです。
- Nice to meet you. My Name is Takahiro Maeda. Please call me "Taka".
(お会いできて光栄です。私の名前は前田たかひろです。「たか」と呼んでください。) - I'm so glad to meet all of you. My name is Noriyuki Taki. It may be difficult to pronounce my name, so feel free to call me "Yuki".
(皆様にお会いでき嬉しいです。私の名前は瀧のりゆきです。私の名前は発音が難しいので、「ゆき」と呼んでください。)
このように、会えて嬉しいという表現を冒頭に入れ、自己紹介からのニックネームを入れるとネイティブらしい自己紹介になります。
例えば社内の場合、冒頭部分をHelloやGood morningなどに入れ替えても良いです。また、社外の方に対しては握手も入れるとより好意的に捉えられます。
雑談
雑談は、ビジネスにおいて打ち合わせや会議の雰囲気を変えてくれたり、相手との距離を縮める大切な役割を果たします。
スモールトークや日本ではアイスブレイクという表現がよく使われます。
- How long have you worked here?
(ここで働いてどれくらいですか?) - It may be long flight, how long does it take?
(長い旅路だったでしょう、どれくらいかかりましたか?) - Do you have a recommended place to take lunch around here?
(この周辺でオススメの昼食を取る場所ってあったりしますか?) - How have you been?
(最近どうしていましたか?)
シチュエーションに応じて使い分けるのがオススメです。
私の場合、取引先が来るケースや海外出張で訪問することが多かったので旅程時間を聞いて、日本のおすすめ観光場所に誘導したり訪問先を知る観点でスモールトークを多用していました。
打ち合わせ後、実際レストランに行って写真を撮って御礼メールに添付して送るという形で関係性作りをしておりました(笑)
メール編
日本において、「お世話になっております」や「何卒宜しくお願い致します」のように英語のビジネスメールにおいても型があるので紹介します。
- 宛名
①Dear Mr. / Ms. + Last Name (一番かしこまった使い方です。)
②Dear + First Name (前提、信頼関係がある相手で少し砕けた使い方です。)
③Dear Sir / Madam (初めて連絡した際や担当者が分からない場合に使用します。) - 冒頭文
①Good morning, my name is Kento Hayashi from 会社名
(おはようございます。私は○○○の林けんとと申します。)
②I hope this e-mail finds you well.
(お元気でお過ごしのことと思います。) - 用件
①Regarding the title~
(題記の件に関して、~)
②I appreciate the meeting last time. After discussing internally, we~
( 先日は打ち合わせありがとうございました。その後社内で議論した結果、~) - 結び
①Yours Sincerely/ Sincerely (フォーマルな言い回し)
(敬具)
②Best regards (やや砕けた言い方)
(よろしくお願いいたします。)
電話編
突然の英語での電話や自分からかけるのは、対面と違って相手の表情が分からない分緊張するかと思いますが、こちらもフォーマルな言い回しの型があるので、確認ください。
- 電話を受ける場合
①Good morning, this is Yuki Kuroda from 会社名. How may I assist you?
(おはようございます。会社名の黒田ゆきです。ご用件を承ります。)
②May I have your name, please?
(お名前をお伺いできますでしょうか。)
③Please hold on for a second, I'll transfer you to the appropriate department.
(そのままお待ちください、適切な部署に転送しますね。)
④Let me check the person in charge.
(担当者を確認させてください。)
⑤May I call you back?
(こちらからお電話をかけさせていただいてもよろしいでしょうか。) - 電話をかける場合
①Good morning, my name is Kento Hayashi from 会社名
(おはようございます。私は○○○の林けんとと申します。)
②Could I speak to Ms. Campbell in the accounting department, please?
(経理のキャンベル様に繋いでいただけますでしょうか。)
③Could you tell me the person in charge, please?
(どなたが担当者かご教示いただけますでしょうか。)
会議編
英語での会議はなんとなく難しい気がして、中々慣れないということは前職の同僚含めてよく聞きます。
ただ、会議においても決まった言い方とご自身の業界で使われる英語さえ理解しておれば難なく対応することは可能です。
本章においては、会議で使ういくつかの基礎的フレーズを紹介致します。
- 進行をする
①Hello everyone, shall we get started?
(皆様こんにちは、会議を開始してもよろしいでしょうか。)
②Todays agenda is ~
(本日の議題は~)
③Our goal is to get agreement about delivery schedule between you and us.
(我々の目標は、納期について御社と弊社で合意を取り付けることです。) - 参加者として発言をする
①Sorry for interrupt the conversation, ~
(話の腰を折るようで申し訳ないですが、~)
②In my opinion, ~
(私の考えでは~)
③I just had a new idea, may I share this idea?
(新しいアイデアを思いついたので、皆様に共有をしてもよろしいでしょうか。) - 話を纏める
①In short, the only problem we have left is the budget.
(まとめると、残る課題は予算だけです。)
②Please give us the conclusion until the next meeting.
(次の会議までに結論を頂きたいです。)
③Ok, that's it for today. Thank you for attending.
(本日はここまでにしましょう。出席いただきありがとうございました。)
プレゼンテーション編
英語でプレゼンテーションする機会はそうそう訪れるものではありませんが、自分に白羽の矢が立った際にネイティブの言い回しができると評価はあがる筈です。
本章では、オープニングからプレゼンテーションを終わるまでに使用するフレーズをいくつか紹介します。
- オープニング
①First, I appreciate to all of you for attending our presentation.
(はじめに、我々のプレゼンテーションに出席頂き感謝いたします。)
②I expect to finish this presentation about 1 hour.
(このプレゼンテーションを1時間で終了できればと思っております。)
③We will have a Q&A session at the end of the presentation.
(プレゼンテーションの終わりに質疑応答の時間を設けます。)
④If there aren't any problems, shall I get started?
(もし問題なければ、開始してもよろしいでしょうか。) - 本題
①Today, I'd like to introduce our product.
(本日は、我々の製品について紹介致します。)
②I will explain 3 points of this product, so please bring back these points today.
(この商品のポイントを3点説明します、だから今日はこのポイントを(理解して)持ち帰って欲しいです。)
③Let's move on to ~
(それでは~に進みましょう。) - 結び・質疑応答
①That concludes my presentation. However, I would like to summarize today's main point again.
(これで私のプレゼンテーションを終わりにします。しかし、最後にもう一度メインポイントを簡潔に纏めさせてください。)
②Thank you very much for your interest and attention
(ご関心とご清聴頂きありがとうございました。)
③If you have any questions, I'd be happy to answer them now.
(質問がありましたら、答えさせていただきます。)
④Honestly, I can't give the answer right now. Could I get back to you about that?
(正直申し上げると、現段階ではご回答できません。後ほどお返事してもよろしいでしょうか。)
その他知っておくと便利な英語フレーズ/単語
日本語におけるビジネス用語が多岐にわたるのと同じで、英語にも様々なビジネス用語があります。
そのような場面に遭遇した際に、フリーズしてしまわないように今から理解しておきましょう。
- 略語
①FYI(For your information)
(ご参考までに)※知っておくべき情報として共有する場合に用いられるケースが多い
②FYR(For your reference)
(ご参考までに)※知っておくべきイベントやアポとして共有する場合に用いられるケースが多い
③OOO(Out of office)
(不在、休暇中、外出中)
④YoY/MoM(Year on Year/ Month on Month)
(対前年比/対前月比)
⑤TBD(To be determined)
(未確定) - 肩書
①Chairman/Chairperson(会長)
②President(社長)
③Board member(役員)
④Managing director(常務)
⑤General manager(部長)
⑥Manager(課長)
社内向けカジュアルなビジネス英語
ここまで社外向けで使用するフォーマルなビジネス英語フレーズをお伝えしましたが、本章では社内向けのもう少し砕けたビジネス英語もいくつか紹介させていただきます。
社内でもフォーマルな英語を使用していると、どことなくよそよそしい感じを受けてしまいかねないのでこの機会に覚えてしまいましょう。
雑談編
同僚や上司に対して、仕事でなく何気なく会話をする際に使用できるフレーズを紹介します。
出社時、ランチタイムなどで使用してみてください。
- 出社時
①Good morning, how was your last weekend?
(おはよう、先週末はどうでしたか?)
②The weather seems awful, maybe it will rain this afternoon.
(天気が悪そうだね、もしかしたら午後から雨がふるかも。)
③I got stuck in a traffic jam, how about you?
(交通渋滞にあってしまったよ、君はどうだった?) - ランチタイム
①Let's go for lunch together.
(一緒にランチ行こうよ。)
②Do you want me to grab some lunch box?
(何かお昼ご飯買ってきましょうか?)
③What do you feel like eating?
(何を食べたい気分ですか?)
④Have you tried this before?
(これ、食べたことありますか?)
会議編
社内においても、ラフな打ち合わせもあれば緊張感のある会議に出席する機会は多いと思います。
その中でとっさに英語が出ないという状態にならないように、会議で多用するビジネス英語は身につけましょう。
- 会議
①We are just waiting for everyone to join. We'll get started in a few minutes.
(皆さんが揃うのをもう少し待ってから、会議を開始します。) ※オンライン/オフライン共に使用可能
②Can you take the minutes?
(議事録を取っていただけませんか。)
③The purpose of this meeting is to share the sales amounts to prepare for next year's budget.
(この会議の目的は、来年の予算準備をするにあたって各担当の売上高を共有頂きたいです。) - 打ち合わせ
①Let me have a quick meeting right now?
(今、軽い打ち合わせできませんか?)
②I'm waiting at booth A, when you have the time please come.
(私はブースAで待っているので、手が空いたら来てね。)
メール
社内でも英語のメールを貰ったり送ることはあるかと思いますが、対外的なビジネス英語を使うと変な印象を与えかねないです。
従って少し崩した書き方も覚えておきましょう。
- 宛名
①Dear + Last Name (前提、信頼関係がある相手で少し砕けた使い方です。)
②Dear + Last Name + san (日系企業の海外オフィスだと良く使用する宛名です。) - 冒頭文
①Hi, how is it going?
(こんにちは、調子はどうですか?)
②Thank you for ~
(~について感謝します。) - 用件
①Refer to the title, ~
(題記について、~) - 結び
①Noted with thanks.
(確認しました、ありがとう。)
②Best regards (やや砕けた言い方)
(よろしくお願いいたします。)
ビジネス英語取得のコツ
基本的に中学校3年生までで学習する英語を理解していることが必要不可欠ですが、フォーマルな言い回しの型をいくつか頭にいれておきましょう。
特に会話のきっかけとなるフレーズを身に着けていれば、自然と会話が生まれます。
最初は、自分の会話が1割、相手が9割喋るといった状況になるかもしれません。
しかし、その中でも相手が喋ったことに対して、次回から使えそうなフレーズがあれば使ってみるという心構えがあれば、おのずとビジネス英語が使えるようになっていきます。
再掲になりますが、ビジネス英語取得に関する詳しい勉強方法は以下過去記事にも記載してますので参考ください。
また、中学レベルの英語が不安と言うかたは、こちらの記事も併せて読みましょう。
まとめ
ビジネス英語は、フォーマルなフレーズと専門英語を理解しておけば使うこと自体は簡単です。
繰り返しになりますが、使用するシーンが限定的であるためシチュエーション毎に使う英語を3~4つ程持っておけば十分事足りるからです。
さらに、同僚やクライアントが使った英語で良い言い回しだなと思ったものは、自分で使ってみることを意識してみてください。
私も前職は、専門用語が多く非常に苦労しましたが、気に入ったフレーズなどがあれば携帯にメモして使えるようにしてました。
改めて、ビジネス英語自体は身構えるほど難しくはないので、フレーズをまずはキチンと理解して使用するところから始めてください。