無料で英語学習のコンテンツを紹介しているサイトを見ると「BBC Learning English」が良いと書いてあるけど、どういったサービスなの?レベル感は?
と思った方は多いのではないでしょうか。
そこで学生時代、イギリスへ留学していた筆者が、現地でBBCを使って英語学習に取り組んだ経験をもとにサービスの概要やおすすめのコンテンツを紹介します!
本記事は、こんな方におすすめです!
◯英語のカテゴリー別に、英語を強化したい人
◯イギリス英語に興味がある人
さっそく、BBC Learning Englishの魅力を見ていきましょう。
BBC Learning Englishとは
本章では、BBC Learning Englishの概要や英語学習する上で何が勉強できるのか、どのような媒体で使用できるのかを解説致します。
英語学習を進める前に、サービスや難易度を理解した上で取り組む方が効率的ですので確認したうえで読み進めてください。
BBC Learning Englishについて
『BBC Learning English』とは、英国放送協会(英:British Broadcasting Corporation)が1943年から、世界中の英語学習者向けにスタートしたサービスです。
バングラデシュやラテンアメリカ、中国等で幅広い層の英語学習者に好まれて使われています。
特徴としては、英語で英語学習をするので日頃から英語を使う機会の多い社会人や英語圏に身を置く方向けの勉強ツールだと言えます。
BBC Learning Englishのコンテンツ
次に、BBC Learning Englishでどのようなコンテンツが展開されているのか紹介します。
上述の通り、ワールドワイドに使用されている教材ですので英語学習に必要な能力は全て網羅されております。
主に下記6つのコンテンツがあります。
- 単語
- 文法
- 英会話
- 発音
- ニュース
- 物語
コンテンツに関する詳細は、後ほどの章に譲りますが定期的に配信している教材から上記を学習する事ができます。
ニュースや物語は、その名の通りニュースや物語を通して英語表現を学ぶことができるコンテンツなのでこちらも後ほど解説します。
BBC Learning Englishの利用方法
それでは、BBC Learning Englishで英語学習をする上で、どのような媒体で勉強できるのかをお伝えいたします。
結論、PCとスマートフォンどちらでも学習可能です。
前者はブラウザ、後者はブラウザもしくはアプリケーションを使用して利用可能です。
下図テーブルで纏めましたので、ご確認ください。
『BBC Learning English』利用可能媒体
名称 | デバイス | リンク | 備考欄 |
---|---|---|---|
BBC Learning English 公式Webサイト | PC スマホ | 公式Webサイト | バックグラウンド再生非対応 |
BBC Learning English 公式アプリ | スマホ | iOS版 Android版 | 一部コンテンツのみ視聴可能 |
BBC Learning English 公式Youtubeチャンネル | PC スマホ | Youtubeチャンネル | 一部コンテンツのみ視聴可能 スクリプト× |
BBC Radio Podcast | PC スマホ | 各種Podcast提供サービス | 一部コンテンツのみ聴く事が可能 スクリプト× |
個人的には、通勤時やスキマ時間で手軽に勉強する事ができるアプリがオススメです。
ダウンロード機能を活用してオフライン再生やスクリプトも確認できるので非常に便利です。
メリット・デメリット
BBC Learning Englishは、初級者向けの英語学習方法というよりも中級・上級者向けの勉強方法です。その中で、同コンテンツを使うメリットとデメリットを説明します。
メリットについて
BBC Learning Englishを使うメリットは3つあると感じています。
その三つとは、以下です。
- 全て英語なので、英語の勉強を英語でする仕様になっている事
- 完全無料かつ複数の媒体で配信されている
- 1つのエピソードがそこまで長くない
それぞれ、詳しく解説します。
英語学習に特化した構成
英語力をネイティブレベルに引き上げるには、日英で英語学習し理解するのではなく英英で理解できるレベルに持って行く事が重要で、その点をカバーしています。
なぜなら、実際に配信されている教材を見ると1つの教材でリスニング・単語・文法・英会話を同時並行で学べる仕立てだからです。
具体的には、下記コンテンツ例を見てください。
一番上の赤枠である、『This week's Question』は、会話内容を聞いたうえで回答する内容になっており、リスニング力が試されます。
そのあとに『Vocabulary』欄があり、会話内で出てくる単語の意味が英語で記載されているので、単語を英語で理解する工夫がなされています。
最後『Transcript』で会話内容全文の確認ができるので、リスニング確認やシャドーイングで活用できる構成です。
したがって、英語学習者にとってはこれをやるだけでバランス良く能力を伸ばすことができます。
無料で学習できる
先述の通り、このレベルの英語教材を無料で提供してくれております。
他にもTEDやYoutube等英語学習の無料コンテンツは多々ありますが、より英語教育に特化した教材を無償で提供しているBBC Learning Englishはすごいとしか言いようがありません。
1つのエピソードが短い
大体1エピソード2~6分程度で終わるので、勉強負荷がかからない点とスキマ時間にサクッと勉強しやすいという点がメリットです。
なぜなら、現代社会人まとまった時間が取りづらいながらも、外出時や通勤・帰宅時の移動時間をスマホを活用して勉強時間に充てられるからです。
デメリットについて
一方で、デメリットについても触れておきます。
以下、筆者がBBC Learning English を通じて感じたデメリット二つです。
- ウェブサイト構成が分かりづらい
- 初心者には全く優しくない
それぞれ詳細について説明します。
コンテンツが豊富すぎる
コンテンツが多すぎるため、はじめてサイトを閲覧した方は何を視聴すれば良いのか分かりづらいです。
デメリットとして挙げる理由は、自分に合ったレベルの教材を探し出すのが非常に大変です。
上記の赤枠で囲ったカテゴリーから、見たい教材を選ぶのですが何しか教材が多いので手が出しづらいです。
また親切心で、一番左の『Courses』とレベル別に合った教材を提案してくれますが、興味があるコンテンツとないコンテンツが混ざっている可能性が高いので、オススメできません。
ゆえに、自分に合うコンテンツを見つけるのが難しいという点でデメリットとして挙げています。
初心者向けプログラムが少ない
正直、BBC Learning Englishは初心者向けのコンテンツが少ないです。『Stories for Children』といった子供向けのコンテンツはあるものの、英語学習でと言われると少し物足りません。
従って、英語初級者にとってBBCを使った英語学習はオススメできませんのでYoutubeや初級者向けの英会話アプリなどを使った楽しく学べるコンテンツから始めるのが一つの手だと思います。
本格的にガッツリ英語を勉強したいという方は、以下の英会話アプリ紹介ページを見てみてください。
下記ページからフリートライアルで様々な英会話アプリを試すことができます。
サブスクはちょっとと言う方は、Youtubeのオススメ英語チャンネルをまとめたサイトをご覧ください。
カテゴリー別おすすめコンテンツ
お次は、カテゴリー別におすすめのコンテンツを紹介致します。
先ほどお伝えした通り、コンテンツが豊富すぎるので初めて使う方は迷われるはずですし、適当に見て続かずやめてしまう事を避けて欲しいです。
是非、ご自身が強化されたいスキル別にコンテンツを確認してみてください!
6 minute Grammar(文法学習向け)
『Easy 6 minute Grammar(Basic)』と『Medium 6 minute Grammar(Intermediate)』の2つがあります。中~上級者レベルの文法フレーズを一回約6分で学ぶことができます。
動画は無く、音声とスクリプトを確認しながらリスニング力と文法を鍛えられます。
EasyコースとMediumコース、それぞれ30項目の合計60項目の文法フレーズを学ぶことができます。
動画数:各30話(計60話)
学習可能スキル:リスニング、文法
1話あたりの時間:~6分
レベル:中級・上級
6 minute English(単語学習向け)
『6 minute English』はBBC Learning Englishの中で一番人気のあるコンテンツです。中・上級者向けの内容となっており、単語とリスニング力を鍛える上では欠かせないコンテンツとなっています。
1つのテーマについて、音声が流れ話者が喋った内容の中から、フレーズや単語を抜粋し解説してくれます。
本記事の「英語学習に特化した構成」で紹介内容が『6 minute English』です。
アプリだけでなく、Podcastでも配信しておりますので、是非自分に合った方法で活用ください。
※Podcastはスクリプト等は無し、音声のみ。
動画数:週1回の配信
学習可能スキル:リスニング、単語、フレーズ
1話あたりの時間:~6分
レベル:中級・上級
Tim's Pronuciation Workshop(発音学習向け)
Intermediateレベル(中・上級者)向けに提供されている学習コンテンツで、全30回ある。1話あたりが4分程なので、見やすくかつ動画が入っているので視聴しながら学習する事が可能です。
綺麗な英語を発音するには、音声変化を理解する必要があり、それを補ってくれるのが本コンテンツです。
単語と単語の接続において、連結・同化・脱落・短縮・弱形・フラップtといった音声変化を丁寧に解説しているので、これを見てシャドーイングやオーバーラッピングするだけで発音は大きく上達するでしょう。
動画数:全30回
学習可能スキル:リスニング、発音
1話あたりの時間:~4分
レベル:中級・上級
The English We speak(日常会話学習向け)
『The English We speak』は2名の会話を聞きながら、デイリーで使える英語や単語・フレーズを学ぶことができる教育コンテンツです。
1エピソードが2分あたりなので、日常会話を勉強するにあたってお手軽に始められる点はうれしいですね。
動画は音声のみですので、スクリプトを見ながら2人の会話を追う事ができます。
コンテンツとしては、サムネイルのフレーズを聞き取る・意味を理解する事、音声やスクリプトで記載されているExamplesに対して適切な使い方を選択形式から選ぶ事で学習の質を高める内容になっています。
ただ、それ以外の部分でも日常会話で使えるトーク集が多いのでオススメしてます。
動画数:週1回の配信
学習可能スキル:リスニング、フレーズ、日常英会話
1話あたりの時間:~3分
レベル:中級・上級
English at Work(ビジネス英会話学習向け)
『English at Work』は、ビジネス英会話を学びたいという方や日頃から英語を職場で使う機会が多い方向けにオススメです!
ロンドンで働く女性を題材にしており、職場で起こる様々なハプニングやイベントをアニメーションスライドで約4分程見ることができます。全66話あります。
動画内には英字幕も出てくるので、いちいち動画を見ながらスクリプトを確認する必要がない点、個人的に一番の魅力だと感じています。
また、習ったフレーズがスクリプト上に纏められているのでポイントがどこなのか分かりやすいところもBBC Learning Englishを始めて使う方に推す理由です。
動画数:全66回
学習可能スキル:リスニング、フレーズ、ビジネス英会話
1話あたりの時間:4~5分
レベル:中級・上級
Lingohack(時事を通じて英語学習)
最後にオススメするのが、BBC World Newsが取り上げる最新のニュースをもとに、ニュースで出てきた単語やフレーズを覚えられるプログラムです。
ニュースの動画が流れ、スクリプトが動画内に出てくるのでシャドーイングやオーバーラッピングがしやすいです。
動画中の字幕に表示される赤字の単語は、スクリプト上に意味が記載されているものなので後ほど意味を確認できます。
動画終盤には、スライドで学習する単語やフレーズを丁寧に説明してくれますので、体系化された方法で英語を学ぶのにはうってつけのコンテンツだと感じます。
動画数:定期配信はストップ中
学習可能スキル:リスニング、フレーズ・単語、時事ネタ
1話あたりの時間:3~4分
レベル:中級・上級
オススメの学習方法
6つのコンテンツを紹介しましたが、本章ではそれらのコンテンツに対して勉強の質を高められる学習方法について説明します。
色々なコンテンツがあるものの、BBC Learning Englishでできる勉強方法には限りがあります。
その中で、筆者が実際上記コンテンツで学習し一番効果を実感した方法をお伝えいたします。
以下フローで、学習を進めると効率的ですので一つずつ説明します。
聞き取り
初めに、ご自身が学習に使いたいというコンテンツで動画を見てみましょう。
その際、6~7割聞き取りができる状態であれば、次のステップへ進みます。
逆に、それ以下であれば残念ながらレベルを落とすか基礎英語学習に力を入れるところから初めましょう。
スクリプト確認
聞き取りがある程度できたのであれば、次はスクリプトを確認しご自身が聞き取れなかったパートを確認します。
初めに聞き取れなかった部分を見て意味を理解するようにしましょう。
その後に、そのパートだけ心の中や音読で発音してみてください。
言わば弱点ノートなので、それを克服すれば完璧にリスニングと意味を理解できた状態になる為です。
シャドーイング
全体像をある程度掴めたら、動画を再度視聴しながらシャドーイングを行いましょう。
シャドーイングというのは、話者に対して1~2語遅れて発声していく練習方法です。
可能であれば全文、難しいようであれば一部でも可能です。周囲に人がいるようであれば心の中で発生するのもOKです。
これを行う事で、話者の発音と自身の発音差分が分かるのと、意味をより理解しやすくなるからです。
音読
シャドーイングを複数回こなしたら、次は音声無しで出来る限り動画の話者をまねて音読してみてください。
少し発音に違和感があるなと感じたら、その部分の動画を見返して再度正しい発音を脳に叩き込みましょう。
その後、録音した音声と同時に動画の音声を流してみてください。違いがより顕著に感じられます。
オーバーラッピング
最後に、動画を視聴しながらオーバーラッピングを行います。
オーバーラッピングと言うのは、動画話者と同時に発声する事を言います。
ここでも意味の理解と発音に気を付けながら、何度かやるようにしましょう。
一つ一つのフローを丁寧にこなすことで、見違えるほど英語力は上達します。
是非、この勉強方法を取り入れてみてください。
まとめ
最後に、英語学習は「継続」こそが一番早く成長する方法です。
当たり前ですが、日本語と違って言語構造が違うので、日本語しか使ってこなかった日本人にとっては一朝一夕で身に着けられる言語ではないからです。
継続をすることで、脳も徐々に英語脳へ切り替わっていくのでそこからがスタートラインと言えるでしょう。
従って、勉強方法も5つで1セットですが、これを1日でやろうとせずまずは1週間かけてやると自分で決めてみてください。
無理のない勉強スケジュールを立てながら毎日少しでも構わないので取組むようにしましょう。